ひと様に対する礼儀問題

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 以前に名古屋校で指導していた生徒で、ファイルに入れる作品の写真撮影をして欲しいと言ってきた方がいたのですが、その作品、あまりにも出来が悪くてファイルに入れてもマイナスイメージにしかならないと思われましたので、良かれと思ってやんわりと止めたのですが、その時の彼の返答が、
「写真撮るのが先生の仕事でしょ。さっさとお願いしますよ。」
といったものでしたので、大人の対応でシカトこいてスルーしました。

 
 まあ、案の定その彼ってばゲーム業界への就職は出来ず、卒業していきました。実家がデカめの料理屋だそうで、食うのに心配はいらないみたいなので問題はないとは思いますが、家業を継ぐにしても他の仕事をするにしてもその根性の修正から入らなくてはならないでしょうから、尋常ならざるご苦労があることでしょう。
 
 このように企業への内定を考えるには一般的な礼儀に注意しなくてはなりません。しかし注意といった特別なことではなく、普通に人様に失礼に当たらない対応をするだけなんですけど高卒くらいのチビッ子だけではなくて、イイ歳こいた社会人経験もある大人な生徒でもそれが出来なかったりする方がいらっしゃるのが現実です。
 
講師から見ますと高卒の生徒はまだまだ子供です。早いとこ大人としての他人様への対応を身につけていった方が良いかと思われます。彼らに共通して言える事は、「してもらって当然」という考え方です。
 
 以前の記事で、実力を上げる主体は生徒さん自身にあるというお話をしたのですが、この手の問題のある生徒さんは、おしなべてその考え方を持ち合わせてなくて、学校内においてもお客様であることを望んでいます。使う鉛筆の種類からフォトショのブラシの大きさの選択まで手取り足取りの指導を求め、ご自分の頭を使っての失敗も伴った経験による実力のアップは無駄として捉えておられます。まあ簡単に言ってしまえば、甘ったれているワケです。
 
 しかし、かなり世の中ナメている生徒でも自分自身から見るとまともであると考えている節がありまして、その社会との視線のギャップが不幸を呼ぶことになります。
 
 これも名古屋校でのことだったのですが、粗側君(あらがわくん)というどうにもならないクソガキがおりまして、昭和だったらボコボコにされていたであろうというくらい世の中と講師のことをナメていた生徒がおりました。
 
 彼は人体もまともに取れないしデッサンも描けないんですけど言い訳とタバコの消費量だけは学年一で、授業中以外ではタバコを吸っているか誰かと喋ってるかのどちらかでした。出席率も酷いもので、本間が最初に名古屋に赴任した出会った時には前年の出席率が足りなくて既に留年しておりました。
 
 そんな彼ですら自分はまともでいつでも社会人として世に出られると考えておりました。時期が来ればゲーム会社の方からお呼びがかかってクリエイターになれると信じていました。イヤ、マジで。
 
 当然そんなことあるワケもなく、卒業が近づいてくると更なる学校への残留(研究生制度があった)を望みましたが、その出席率の低さから不可能であることを伝えましたところ、フリーターとしてレンタルビデオ屋の店員として社会に出て行くというのも当然なことであったと思います。
 
 その5年後、再入学をしてそれを許可した当時の営業担当と激怒した本間とで一触触発の事態となったというのは別なお話。
 
 その甘い自己認識と一般的な社会性とのギャップを埋めていき、内定を得られ易い人材になるにはどうしたら良いのでしょうか?それに対して最大の効果のある事は、自分で気づく事であると思われます。「アレ?俺ってダメなんじゃね?」「コレって失礼じゃね?」と少しでも考えられる事は重要で、そう考えられる事で行動や人様への対応が変化していく事でしょう。 
 しかし、気づくということは今まで見えなかったことに目を向けられるようになるということで、それには自分の内面や行動に物理的精神的に衝撃が必要になります。新たな知識や人との出会いによってもそれは成し得ますが、大抵は「痛い目に会う」ということがその呼び水となることがほとんどどなのではないでしょうか?
 
 以前、同じ校舎に居たプログラムコースの講師の方の「若者は痛い目に会うように出来ている」という発言は名言だと思うのですが、人間可能であればそんな目には会わずに済ませたいものです。
 
 そうであるならば、とりあえず人様への対応、一般的な礼儀について自信のある方でも自身について見直してみることをオススメします。とりあえず身近な人間、友人や家族、講師への対応には失礼がないかどうかの確認から入ってはどうでしょうか?あまり神経質になるのもいかがかと思われますが、自分を見つめ直すという事はスムーズな就職活動においても悪いことではありません。特に直近の人間関係の家族であるお父様やお母様に対して失礼のない対応が出来るようであれば、他人様に対する対応にも問題はなくなるのではないかと思われます。
 
 しかし本間の経験から言いますと、その一般的な礼儀や気づきが得られなかった生徒というのは、おしなべてゲーム会社への就職は出来ておりません。
 
 噂も含めてその彼らの卒業後の進路を聞きますと悲惨な状況だと言わざるを得ないのが現実です。もちろん幸せか不幸かはその本人が決めることだとは思いますが、講師だった本間の目からみますともう少し方法の選択の余地があったのではないかと思わせるものがあります。そこには講師であった自分の力不足も痛感しますが、やはり生徒さん個人の問題がかなり大きく、ゲーム業界への就職活動とはお絵描きの上手さやデザインセンス以上に自分自身の人間作りが重要になりますよね。
 

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